ケーブルテレビインターネットの思い出(その2)
今回もケーブルテレビインターネットのお話を。前回はケーブルテレビインターネットはダメダメだったーな話でした。
なぜケーブルテレビインターネットはダメダメなのでしょうか?今回はケーブルテレビインターネットの特徴について書きます。
1.光ハイブリッドのワナ
最近のケーブルテレビのインターネットサービスのページを見ると「光ハイブリッドで高速インターネット」という宣伝文句がよく見られます。この「光ハイブリッド」というキーワードがクセもの。この光ハイブリッドはフレッツ光に代表される光回線とは別モノです。こんな感じです。
(図2)ケーブルテレビインターネット(光ハイブリッド)
フレッツ光、auひかりに代表される光回線サービスは純粋な光回線なのに対して光ハイブリッドは光回線と同軸ケーブルと組み合わせたもので純粋な光回線とは異なるものです。( ; ; )
2. 流合雑音(りゅうごうざつおん)の問題
でも別に一部が同軸ケーブルでも問題ないんじゃないの?と思うところですが、同軸ケーブル特有の問題があります。それは流合雑音という問題。流合雑音とは主に各家庭からケーブルテレビ局に向かう上り回線で発生するノイズ(雑音)のことです。ケーブルテレビインターネットは通信を妨げるノイズの影響を受けやすいという特徴があります。ケーブルテレビインターネットの障害情報で「流合雑音のためー」という文言を見たことがあるかもしれません。
流合雑音が発生する主な要因は次の3つです。
1.電波増幅器の故障
2.コネクタの接続不良
3.ケーブルの劣化
この流合雑音は大きいものから小さいものまで毎日発生しており、各家庭から出た流合雑音は上り回線を伝って基幹線に集まって速度低下、通信障害の原因となります。
参考までにJ:COM NETの160Mプランのサービス内容は以下の通り。
(J:COM NET 160Mプラン)
月額6,000円 (税抜)
下り:160Mbps 上り:10Mbps
ケーブルテレビインターネットのサービスで下りよりも上り速度が極端に低いのは、この流合雑音の影響によるものと思われます。
ケーブルテレビ会社に「速度が遅いぞこらーっ!!」と苦情の電話を入れたら「点検のために訪問させてくださーい」と言って来るのは流合雑音が発生していないかの確認と対策のためです。
ケーブルテレビ会社の営業さんは流合雑音の話はしません。何も知らずにケーブルテレビインターネットの契約すると流合雑音との戦いを強いられる可能性があり面倒です。
ちなみに、ADSLや光回線(フレッツ光、auひかり)の場合はこういった流合雑音の問題は発生しません。(^^;;
3.バックボーン回線
基地局からインターネットに接続する回線のことです。大手のインターネットプロバイダーは特徴としてバックボーン回線の話が出てくるのですが、ケーブルテレビインターネットに関してはバックボーン回線の話があまり出てこないのでバックボーン回線が弱い可能性があります。最近はケーブルテレビのQ&Aでバックボーン回線について触れられているところもあり、以前よりはよくなってはいるものの、バックボーン回線の話がないところは疑ったほうがいいかもしれません。( ;´Д`)
4. まとめ
ということで、これを踏まえて最後にケーブルテレビインターネットは辞めたほうがいい人についてまとめます。ケーブルテレビインターネットの特徴として流合雑音の影響で特に上り回線で速度が遅くなる傾向があることは理解できたと思います。なので、ケーブルテレビインターネットは辞めたほうがいいタイプは上り回線をよく使う人ということになってきます。
(ケーブルテレビインターネットは絶対に辞めたほうがいい人)
1. 自宅から会社のサーバーにアクセスして仕事をしている人
2. オンライン対戦ゲームをやり込んでいる人
3. インターネット中継をよくやる人
まずは、1からです。特にエンジニアで自宅から会社のサーバにアクセスして仕事をしている人です。最近は在宅勤務という形で家にいながら仕事をするエンジニアさんもよく見られるようになりました。普段会社で仕事をしている人でも休日に障害発生、障害対応のために自宅から会社のサーバーにアクセスして問題を解決するということもよくあります。
こんな時に上り回線が遅いと「コマンドが進まないー。更新作業が進まないー。ファイルの送信がおそーい。ふざけんなー。」とストレスがたまることこの上なしです。仕事になりませーん。( ; ; )
次に2。オンライン対戦ゲームをやり込んでいる人。特に格闘ゲームなどのアクションゲームをしている場合は受信するデータも多ければ送信するデータ量も多くなるため、上り回線が弱いとプレーが厳しくなってきます。ゲームの途中で上り回線が遅すぎて回線落ちして離脱なんてことも。ゲームになりませーん。( ; ; )
そして、3.インターネット中継をよくやる人。最近はツイキャス、Ustream、ニコニコ生放送などで自宅から生中継で番組を提供している人もいます。こちらも上り回線が遅いと途中で中継が切れてしまいます。番組になりませーん。( ; ; )
(おまけ)
4. 動画再生にストレスを感じる人
4はおまけです。上りに比べて下りのほうが多めに取っているのでそれほど問題はないかもしれませんが、サービスによっては下りにもかなり遅くなるかもしれません。極端に下りが遅いと動画再生にストレスを感じるようになってきます。動画をよく見る人で動画の途中でよく止まる人も変えたほうがいいかもしれません。
普段のネットサーフィンや写真の更新レベルではなんとかなるものの、上記のように、かなりヘビーにインターネットを使いこなしている人はケーブルテレビのインターネットは厳しいと思います。
ということで、私はケーブルテレビをやめることになってしまいましたが、ケーブルテレビをやめた後は、テレビはPS3とNasneでスカパー(スカイパーフェクトTV)に統一、インターネットはauひかりを復活させました。これでやっとオンラインでモンスターハンター4Gができる!ひゃっほーっ!!!先日久々にオンラインでモンスターハンター4Gしましたが、一度も回線落ちせずに最後まで楽しくプレーできました。動画の閲覧もとても快適になりました!やれやーれ。私がケーブルテレビを契約することはもうないでしょう。( ;´Д`)
おしまーい。